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よくわかる句とわからない句

俳句総合誌が主催する「賞」について、ほとんど知識がない。候補作・選考記事を読んだのは、去年の、そして今年の『俳句研究』。いずれも知人の作品が載っているからという卑近な理由だ。二度読んだだけという但し書きは要るが、ひとつ感じたことがある。それは、候補作が、「よくわかる句」「わかりやすい句」で占められていることだ。このことは、やはりかなり奇異に感じてしまう。

「よくわかる」「わかりやすい」というのは、意味がよく伝わるというくらいの単純な意味。興趣を感じるか感じないかは別にして、意味はわかる。

俳句には、なんだかわからない句、意味の把握できない句もたくさんある。いわゆる「難解」な句と呼んでもいい。わからないからおもしろくないかといえば、そんなことはない。わからないけれど、おもしろい句はたくさんある。ところが、そういう句は、予選に残らないのか、残っても選者の◎○を獲得しないので誌面に出てこないのか、そこはわからないが、ともかく「よくわかる」候補作ばかりなのだ。そこで、とりあえず、次のように結論づけることにした。

この手の賞は、俳句の半分、あるいはひとつの側面しかカバーしていない。

だからと言って、受賞作や候補作の価値が下がるわけではない。だが、意味のよくわかる句ばかりでは、俳句がもっている美味しさのうち半分しか味わっていないことになる。「なんだかわからないけれど魅了される」という句がたくさんあることを、読者として忘れないようにしたいざんす。
by tenki00 | 2006-10-23 22:08 | haiku
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