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収穫祭の結果が出たんだけど

「麦」9月号が届いた。60周年記念号なので、とっても分厚い。南志さんところでの編集の最終刊。誠にご苦労さまでした。ぱらぱらページをめくっただけで、誤植がごろごろ見つかる。うふふ。誠にご苦労さまです。田沼文雄句集は『即時』ではなく『即自』ですので、よろしく。いろいろ特集記事があって、収穫祭の結果発表もそのひとつ(私の30句は5位で、うれしい結果ではなかった。若者がよく使う言葉で言えば「ビミョー」)。

収穫祭の句稿の整理をお手伝いした関係で、参加三十数作品はざっと読んでいた。その段階で注目したのは、宙虫さんの30句。そうとうによかったので、その時点で、宙虫さんには「いやー、よかったっす!」とメールしてしまい、編集部にも、その感想はお伝えした。審査員が宙虫さんの30句をどう判定するか、それに注目していた。結果は第3位(3名が1位で推したが、点数が極端に低い審査員が複数いた)。

審査員の点数(1人最高100点でそれぞれに決めた順位によって点数が決まる)の合計で順位を決めるという形式は、客観的なようでいて、そうでもない。例えば、妙な審査員が1人混じるだけで、それをダイレクトに反映した妙な結果が出てしまう。また、審査員それぞれが作品に順位をつけるとき、30句のそれぞれに点数(5点満点)を付け、その合計で順位を決めるという、審査員をバカにしたような形式をとっているところも(これは今年、お手伝いをしてはじめてはっきりわかった)、なんだかなあ、という感じだ。

そんなこんなで、順位は順位として決まるわけだが、私にとっての第1位は、宙虫さんである。そのことははっきり言っておこう。

宙虫さんよりも上位にある2作品は、どこがいいのか、私にはさっぱりわからない。それらも含めて、宙虫さんの作品以外のほとんどは、いつか・どこかにある俳句をなぞっているだけのように思った。多少うまくなぞれているか、そうでないかの相対的な差があるだけだ。

宙虫さんの30句は、相対的な差ではなく、ほかとは決定的に違っている。句のスタイルがいわゆる伝統的俳句と異なるという点も大きいだろう。これまで宙虫さんとの付き合いは長い。たくさん読んでいるし、同い年で、友人と思っているから正直に言うが、そうした宙虫さんのスタイルの独自性が、俳句として必ずしもうまく行っているとは思えなかった。だが、今回の30句は、宙虫さんの「独自性」が、俳句という「型」「伝統」にみごとにハマった感じがした。

宙虫さんの30句について、もっと具体的なところは別の機会に触れたいが、ともかく、もう一度繰り返す。

第1位は、宙虫さんの30句である。「麦」9月号ではそうなってはいないが、そんなことはどうでもいい。
by tenki00 | 2006-08-25 23:59 | haiku
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