「川柳は前句付けから始まった文芸である」とは樋口由紀子さんの解説。掲げられた句は…
それはもう心音のないアルタイル 清水かおり
なんて美しい句だろうとしか言えない自分の表現力のなさを恨みますが、それはそれとして、「それはもう」といえば、それはもう…
それはもうとほいむかしのつくづくし 西野文代
句集(2002年)のタイトルにもなった句。
こうしてみると、川柳と俳句、1句ずつ挙げただけだが、ずいぶんと違う。川柳と俳句の違いというより、作家の違いと考えるべきなのだろうが。
前の句を受けて、それに付けたかような俳句は、もちろん他にもたくさんあるでしょう。
ぢやあどんな人生なんだ夏の雲 佐山哲郎
それよりも深夜南瓜に逢ふのです 同
句の導入の工夫。
もっとあってもいいですね。(実際にはなかなかむずかしいですが)
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