で、読みました。中村うさぎ『狂人失格』(太田出版2010年2月)。百句会の行き帰りの南武線と東急で。
小説というよりも、事の顛末を記した読み物。事実関係についてはまとめサイトもある(
http://wiki.livedoor.jp/shiryou2/)。
おもしろいともおもしろくないとも言えない内容。終わりのほうは、もっぱら思索と分析。まとまりはいいが、読者にはやや欲求不満。著者のための本、という部分が大きいのだろう。
自分とか他人とか、ほんとに厄介なものだなあ、と。
読み方によっては、こっちのアタマまでおかしくなるドキュメンタリーではあります(思索・分析をやめて、事実の細部の描写があれば、なおさら、そうなったでしょう。迫力も出ただろうが、もっと危ない読み物になっにちがいありません)。