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「地方」とインターネット

五十嵐秀彦さんの、「地方」と俳句についてブログ記事。
始めてみないか

ぼくはそれまで比較的楽観的に、「週刊俳句」のような活動が拡大していくと、既存の俳句組織や出版とは異なる状況が生まれ、俳句文芸もそれにつれて活発化するだろうと思っていた。/それは間違ってはいないと思う。/しかし、地方の文芸の状況にそれがどう影響を与えるだろうか、そこまで考えてこなかった。(五十嵐秀彦・以下,青字は同)

地方のことは、そこに住み、「地方」的な事情をふだんから味わっていない者にはなかなか想像できないところがあります。これは私が東京西郊に暮らしていることと微妙に関係があるが、微妙とわざわざ言ったのは、自分のいる場所が「中央」(五十嵐さんの記事にある「地方」の対立概念)だという思いが希薄なせいもあり、また、東京は「東京ローカル」に過ぎないという捉え方もできるだろうし、ということで、「地方」=自分にとって遠い場所というふうには考えられない。まあ、しかし、そんなややこしいことは置いておいて、インターネットのこと。

例えば、週刊俳句・第249号。当の五十嵐秀彦さんを含む執筆者の居住地は?というと、北海道、神戸、広島。首都圏の人はいない。この点だけ見ても、ネットって便利ですね。物理的な距離をものともしない。

(俳句作品を寄せている4名はいずれも東京に居住。偶然とはいえ、執筆陣と対照的)

ネットが、地方と地方、地方と中央のあいだにある物理的距離という障壁を取り去ってくれるという、当たり前の一般論を否定する人はあまりいないと思います。

それはそれとして、この「週刊俳句」、どんな場所で読まれているのだろう?と、ふと思い立ったのです。で、グーグルによるアクセス分析サイトを覗いてみました(ログインが必要でブログ運営者しか見られません。為念)。このサイト、それほど詳しい分析結果は得られないのですが、都道府県別の訪問数はわかります。

で、ここからが本題です(前置きが長い)。

北海道と東京で、訪問数にどれくくらい差があると思います?

東京のほうが多いというのは誰でもわかる。問題はその差です。なんと、東京は北海道の20倍です。北海堂からの訪問は、東京の20分の1しかないのです。

もっとも、東京は他府県比べて群を抜いていて、2位、3位の神奈川、大阪の約4倍です(意外に少ないのが埼玉で、東京の10分の1)。

この数を見て、ちょっとびっくりしました。週刊俳句って、東京ローカル?(全訪問数に占める東京のシェアは、じつに37パーセント)


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こういうふうに絵で見ると(↑)、週刊俳句は、全国からアクセスされているように見えますが、数の面では、東京偏重なのです。

これって、なにが理由なのか。よくわかりません。週刊俳句の当番(運営)のひとりとしては、北海道でも九州でも、日本のどこでも、もっと読者が増えてほしいなあ、と、切に願うだけです。「地方」でもっと読まれるための具体的な方策というのは、現時点では、ちょっと思いつかないのです。

そうこうするうちに、ふと、ニーズということを思いました。インターネットは、クリックだけでアクセスできるのだから、ニーズがあれば、週刊俳句だろうが、メジャーなニュースサイトだろうが、きわめてマイナーでマニアックなサイトだろうが、アクセスの手間暇は同じです。

周知の度合いという問題は大きいのですが、それはそれとして、ひょっとしたら、ニーズがないんじゃないの?と。つまり、東京以外の「地方」では、「俳句にまつわる諸々の事柄」(週俳のトップページの謳い文句)へのニーズが、それほどでもないのではないか? と、そんなことを考えたのです。

五十嵐さんの記事に戻りましょう。五十嵐さんは「批評」という語を使っています。

地方の俳句文芸が衰退しているのは、高齢化という理由だけではないのだ。/そこに批評が存在していないというのも一因ではないだろうか。

この把握がどのくらい妥当か私にはわかりませんが、批評の出発点は、シンプルにいえば、「読むこと」です。

五十嵐さんの記事は「既成のものに頼らない運動」まで踏み込んでいます。この「運動」の成否は、「読みたい」というニーズが北海道に暮らす俳人/俳句愛好者にどれくらいあるのかという、基本的な部分に拠るのではないかと思いました。それはきっと「俳句を作りたい」「作った俳句を読まれたい」というニーズとは別の、そしてそれらに先立つものでしょう。

と、こんなことを言うと、五十嵐さんや北海道の心意気に水を差すようで、とても感じが悪いかもしれませんが、いや、違います。期待・注目いたします。ゆっくりじっくり、思うところを突き進んでください。で、ひょっとしたら、週俳でお役に立てることがあるかもしれません。



いや、しかし、ネット上の週俳で、こんなに東京とそれ以外に差(違い)があるとは。自分自身にとって新鮮な発見でございました。


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by tenki00 | 2012-01-31 20:00 | haiku

R. Kelly

昨日の句会のとき、狂流さんからもらったコンピに入っていた R. Kelly - When A Woman Loves。



よろしおすなあ。こういう、演歌っぽいソウル。
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by tenki00 | 2012-01-30 20:00 | pastime

字の絵

ごめんw ゴッホ(2分30秒)で笑った。


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by tenki00 | 2012-01-25 20:00 | pastime

ナンシー・ウィルソンはソウル曲がよいですね

ナンシー・ウィルソンはジャズっぽいアルバムが多いけれど、ソウル曲を歌うときがいい。なかでも、マーヴィン・ゲイのこの曲、「Come Get to This」のカヴァー。



1975年、ジーン・ピジとビリー・ペイジのプロデュース。前奏の印象的なギターはきっとデヴィッド・T・ウォーカー。この頃がこの手のソウル、洗練化のピークだったかも。

ほんとうに好きな音。

で、ほら、もう飛んでいきそうなほど軽い、シャッフルの乗りも。


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by tenki00 | 2012-01-24 20:50 | pastime

くにたち句会 1月のお知らせ

2012年1月29日(日) 14:00 JR国立駅南口集合

句会場所:いつものキャットフィッシュ

席題10題程度
よろしければ句会後の飲食も(会費アリ)


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by tenki00 | 2012-01-20 20:00 | etc

初雪

東京に35日間続いた乾燥注意報のあとの初雪。

  じやんけんで勝つた人から雪になる  tenki

分野として「じゃんけん俳句」というものがあるな、と。


  初雪となりたる市外電話かな  矢口晃

これは『俳コレ』所収。上田信治さんがツイッターで紹介しています。

  ソレントの雨に濡れたる蝙蝠傘を今朝東京の雪にひらきぬ  入谷いずみ

この歌は、佐藤りえさんがツイッターで紹介


窓の外を眺めてみましたが、積もりそうにありません。

  泥に降る雪うつくしや泥になる  小川軽舟


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by tenki00 | 2012-01-20 12:54 | pastime

映画勝負・第2番 ファティ・アキン

左 勝
ソウル・キッチン (ファティ・アキン監督/2009年)


愛より強く (ファティ・アキン監督/2004年)

クストリッツァの「黒猫・白猫」で出ていたユーゴ出身の女優ブランカ・カティッチ目当てに借りた「太陽に恋して」がエラい良くて、ファティ・アキンというトルコ系ドイツ人監督の映画を2本予約、それが同時にやって来た。

2本観て、ああ、つまり、自分はこの監督が相当好きだということがわかった。左勝としたがどちらもひどく面白かった。

「ソウル・キッチン」はハンブルグの倉庫で食堂(ソウル・キッチン)をやっているギリシャ男が主人公。刑務所から兄貴が仮出所してくるは、恋人が上海に行っちゃうは、ちょっとアタマのおかしいシェフを雇って料理がうまくなり繁昌するは、久しぶりに会った同窓生の不動産屋に店を乗っ取られるはの、すったもんだ。

「愛より強く」は、いまここと別のところに行けるなら、死んでもいいし、結婚だろうがドラッグだろうがなんだってやるという自暴自棄の娘と、愛妻と死別してからは「もうどうでもいい、すべては終わってるんだから」とこれまた人生捨てた中年男が「形式だけ」の結婚生活に。

この娘、「むちゃするやっちゃなあ」としか言いようがない(でも、かわいい)。おまけにかなり身勝手(でも、かわいい)。こんな娘、関わり合うこと自体まちがっている(でも、かわいい)。


どちらの映画も見どころ充分なんですが、愛のドラマは個人的に苦手なぶん、それと軽みの点で、「ソウル・キッチン」の勝ち。


ファティ・アキンの映画は音楽がいいです。音楽ファンも満足させるくらい、音楽がいいです。「ソウル・キッチン」でレコード盤に降りていく針(ズームアップ)がオルトフォンだったりして、もう、泣きます。最高です。

あと、出てくる役者がぜんぶ良いです。特に女優。



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by tenki00 | 2012-01-19 20:00 | pastime



ダイナミックざんす。


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by tenki00 | 2012-01-18 20:00 | pastime

「自己」という監獄

ちょっと思うところがあって、「俳句 自己表現」でググったら、このブログの過去記事が出てきて、びっくりしたり、「またぞろ同じことを書こうとしているのか? 自分。進歩がないなあ」と落ち込んだり。

けれども、いまだに俳句にまつわる「自己表現」という語を目にすることがあるのは事実。

なぜ?

「自己」とか「自分」とか「私」って、なかなか一筋縄では行きませんよ。

それってひとつには「監獄」のようなものでしょう? そこから自由になるための、かなり有効な手段・方策が、俳句だと思いますが。


ちなみに、俳句で自分を描くな、材料にするな、と言ってるわけではないです。俳句的に自分を扱えばいいわけです。それは「自己表現」とは違う。俳句は、一種、「ズラす」ことですから、「自分」をズラさないと、それはもう露出趣味というだけになってしまうのですが、どうなんでしょうね。


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by tenki00 | 2012-01-17 20:00 | haiku

映画勝負・第1番 カンフーvsブーツ

【前口上】

レンタルビデオ店はかなり大型のが自転車ですぐのところにあるのですが(さすが郊外)、どうも、あれって探しにくい。棚を見て歩いているうち、何本か見たいものは見つかって、1~2本に絞ろうと思案しているうちに、どれもそれほど見たいというわけでもないなと、気持ちが後ろ向きになる。それがあって、このところ、宅配サービスを利用しています。

観たいビデオをネットで予約。検索やリンクが便利です。向こうからは2本郵送してきます。見終わったら同じ封筒で返送。そうしたら、また、次の2本を送ってくる。延滞のプレシャーがないのも良いです。実際には割高になっているかもしれませんが。

つまり、2本ずつ、レンタルで映画を観ているわけです。観た感想をメモ的に付けておきたい気持ちもありますが、大した感想を書けるわけでもないし(ときどき書いていますが)、なかなか続かない。

そこで、高山れおなさんの「詩客」でのシリーズに体裁を借りて、勝ち負けをつけてみようと思い立ちました。

送ってくる2本に関連はありません。溜めて予約するので、ずいぶん前に予約したものが届き、「なんで、こんな映画を予約したんだろう?」ということも多い。そういう、なんだかユルい感じは、勝ち負けをつけるには、むしろ向いているような気もします。

ま、とにかく、第1回です。




プロジェクトA2/史上最大の標的 (ジャッキー・チェン監督/1987年)

右 勝
キンキーブーツ (ジュリアン・ジャロルド 監督/2005年)


「プロジェクトA2」の前作「プロジェクトA」は当時さかんに宣伝されて、日本でもヒットしたみたいな記憶がある。観たのか観ていないのかの記憶はない(劇場はおろかテレビでもきっと観ていない)。主人公(ジャッキー・チェン)、香港の治安最悪地区の担当警官となり、腐敗警察署を立て直しながら、地元のボスと戦う。独立運動っつう政治的なネタもからみながら、最後はあっさり悪者一味を一網打尽。

ジャッキー・チェン映画って、こんなにつまらなかったっけ? というのが感想。

私の年代だけかもしれないが、ジャッキー・チェンの映画はそこそこ面白いと、うっすら洗脳されているような気がする。レンタルサービスのサイトでの評判は上々(★が4つ)で、みんな、ジャッキー・チェンが好きなんだなあと。映画以外のところ(宣伝で顔を見せるときなど)、感じのいい人だものね。あの笑顔で、映画まで面白いと思わされてしまうのかもしれない。


「キンキーブーツ」は、イギリスの伝統ある靴メーカーの若社長の奮闘記。ガチっとした「一生モノ」の紳士靴はもう流行らない。倒産の危機に瀕しているが、ふとしたきっかけで、ドラァグクイーン(トランスヴェスタイト)用のケバケバ・ブーツに活路を見出す。

職人さんたちが渋い工場シーン、女装者たちが歌って踊るショウのシーンの対比が良い。保守的な職人社会で、ドラァグクイーンという異成分がまずは排斥され、やがて心が通うという王道パターン。実話を元にしているという強みもある。

この「キンキーブーツ」、ぜんぜん知らなかったのですが、かなり好きました。こんな感じのミュージカル処理も好みです。

今回の2本は、組織改革という点では共通。左・腐敗・無気力の警察署、右・時代に遅れた企業。左は、ジャッキー・チェンの「とにかくがんばる」(それはある意味では機械)によって解決。右は、ミスフィット同士(若い社長もまたミスフィット)が心を通わせることで状況を打開。どちらも、映画的ファンタジー(現実はそうは行かない。キンキー~のモデルとなった会社は、結局、工場を閉鎖したそうです)ですが、映画全体として、右のボロ勝ち。

それにしても、イギリス人の偏固な感じは、日本人の私としては、エラい親密感。それとドラァグクイーン演じるキウェテル・イジョフォーは、すごい俳優だということがわかる映画でござんした。

それと、もうひとつついでに、60年代のポップ曲「Kinky Boots」は映画のどこかで使われるのかな?と思いながら観ていましたが、見つからなかったです。


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by tenki00 | 2012-01-15 20:00 | pastime