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この世で最高の瞬間

この世で最高の瞬間=7分51秒(↓) ピート・タウンゼントが両膝スライディング

この世で二番目に素晴らしい瞬間=9分17秒(↓) キース・ムーンの肩をピート・タウンゼントが抱くところ

THE WHO: Won't Get Fooled Again


この世で最も素晴らしいロック・フィルムのひとつ「The Kids are Alright」の大団円がこのWon't Get Fooled Again。これに続いてタイトルバックで流れるのが「Long Live Rock」というのも泣かせる。

好みは別にして、ロックバンドは、ガッシャーンという大音量を出せなければいけない。それができないなら、ロックバンドとは呼べない(その意味で、ビートルズは比類のないポップグループではあるが、ロックバンドではない、というのが私的解釈)。

ガッシャーンはドラムセットやアンプが倒れる音ではない(ザ・フーは実際倒しまくったけど)。ギターのコードストローク、ベースのルート音、ドラムスのシンバル強打等、バンドとしてのフルボリュームの一撃、これで人を興奮させるのが、ロックバンドの原点。そのあたりはまさしくザ・フーの得意とするところといえる。

ガッシャーンは、「子どもの音楽」というロックの本質的な部分にも繋がる(同じ英国ロックの老舗、ローリング・ストーンズ、キンクスと比べても、ザ・フーは子どもっぽい)。

ともかく、ザ・フーは、私の趣味・好みでいえば最高でなくとも、そうした個人的事情を抜きにしたとき、なおさら輝きを増す。「好き嫌い、別にして、最高でしょ、ザ・フー」てな感じのバンドだ)。

で、そのロックバンド、ザ・フーのカッコ良さが、いちばんわかりやすいかたちになったのが、 Won't Get Fooled Againのこのライブアクトだと思う。

なお、先に挙げたふたつの瞬間以外にも、ボーカリスト、ロジャー・ダルトリーのマイク扱いだとか、変人ベーシスト、ジョン・エントウィッスルの変態的フレージングとか、ドラマー、キース・ムーンのヘッドギア(これ見た目に」アブナイなあ)やおなじみのオカズ・ドラミングだとか、ピート・タウンゼントのウィンドミル(風車)奏法だとか、もう、とにかく「ザ・フーらしさ」のテンコ盛り状態。1曲でお腹を膨らませたいなら、だんぜんこのトラックでしょう。

(キース・ムーンもジョン・エントウィッスルも死んじゃいましたね。さびしい)



この曲、ファンが多くて(そりゃそうだ。正真正銘のキラーチューンです)、このライブアクトがおそらく最高のパフォーマンス。早稲田大学の学生さんが熱のこもったレポートをネット上で見つけました(歌詞の翻訳もあります)。この学生さんとは、友だちになれそう。

こちらです↓↓↓
http://abecasio.s23.xrea.com/report/archive/w_repo_06_1/4.html



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by tenki00 | 2010-09-30 22:00 | pastime

科学と神秘

治るとか治らないとかという話。

「虚構体系」の効果
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20100909

プラセボでもいいじゃないかという見方もたしかにできる。代替医療の数々の弊害は、まったく別の問題として。

極私的体験談。

むかしむかし、右人差し指を傷めた。腱鞘炎のような状態? 原因ははっきりしていて、エクセルをアホほど操作したから(データ処理からグラフ作成。定期的、それもかなりの圧縮日程で、かなりのスピードでほんとアホほど操作した)。クリック腱鞘炎。

エクセルはクリックを多用するアプリ。ちなみに私はショートカットキー多用派で、クリックは人より少ないほう。ともかく長らく、そうとうの痛みに苦しんだ。そこで奨められて鍼治療(無痛鍼)を受けた。

私自身は神秘的なものへの懐疑はそうとう強い。若いときマーティン・ガードナー『奇妙な論理 だまされやすさの研究』をおもしろく読み、納得もした。それより以前に「科学信仰」は強い。オカルトは、霊からUFOから占いから何から何まで、いい意味でも冗談としか思わない。

で、その無痛鍼。2時間ほど治療を受け(ほとんどは安らかに眠っていた)、鍼灸院から出ていたとき、人差し指の痛みはきれいさっぱりなくなった。

「どれだけ暗示が効くんだ、自分!」と吃驚。

鍼が科学的に私の指を治療したとは考えない。でも、あれだけの痛みがきれいさっぱりなくなり、以降、再発することもなかった事実を、私は受け入れる。

プラセボ、上等。

痛みから解放されると同時に、懐疑的であるとともに暗示にきわめて弱い自分を知ることとなった。

科学と神秘は、私のなかで、りっぱに共存している。




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by tenki00 | 2010-09-29 22:00 | etc

エキゾチック・ジャパン

週刊俳句・第179号に、「真説温泉あんま芸者 第6回 旅する眼 エキゾチック・ジャパンの表層」を書きました。
http://weekly-haiku.blogspot.com/2010/09/1792010926.html

この手なら、これもだよと、rockets_yamadaさんが教えてくれたのが、これ↓
http://www.youtube.com/watch?v=tUR1avaoCcY

「ロスト・イン・トランスレーション」は評判のいい映画だけれど、未見。借りて観てみよう。

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by tenki00 | 2010-09-28 23:30 | etc

なんと申し上げてよいのやら

「俳句樹」創刊号が先日リリースされましたね。
こちら≫http://haiku-tree.blogspot.com/2010/09/1_25.html

お当番のおふたり(中村安伸・宮崎斗士両氏)には「ごくろうさまです」と申し上げます。立ち上げるのは、なんだってタイヘンです。ウェブは気軽とは言うものの、やっぱりいろいろあると思います(週刊俳句はぜんぜんタイヘンではなかったので、実のところは、わかりませんが)。

準備号の時点で触れましたが、豈と海程の合同ブログという位置づけ。「豈 Weekly」を引き継いだ部分は、遷子を読む、関悦史さんの記事。

で、海程の部分ですが、「人間・金子兜太」「金子兜太のしゃべり方」のふたつが、つまり「信仰告白」。ひさしぶりに、頭がクラクラしました(とりわけ前者)。ここまでクラクラすることはめったにないくらい。

なんだかよくわかりませんが、「関係各位、こういうの、どうにかしなくていいのですか?」ということを思ってしまった(私が心配することはないか。よけいなお世話ですね)。

第2号以降、いろいろな記事がアップされていくのでしょう。合同ブログというのは、いろいろな人がいろいろなことを書くということだと思います(また当たり前のことを)。また覗いてみることにします。




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by tenki00 | 2010-09-28 00:33 | haiku

210文字

全体のなかに平安な融和を保つわけでもなく、全体を安易に相対化も出来ない位置からさまざまな、俳句の世界においては中心的とはなりがたい言葉/事物をたぐりよせ、主体が手探りで己に世界との継ぎ目に形成していった折衝面の痕跡を、奇怪な城壁のように聳えさせたもの、その営為の孤絶に由来する、読み下した瞬間、岩盤のように読み手に沈黙を強いる、ある絶対性の手応えに感応することこそが、安井浩司を読むという経験の核にあると私は思っていた。

関悦史「安井浩司の新句集「空なる芭蕉」が出た。」in週刊俳句・第179号

こういうのが読めるのは嬉しいなあ、字が読めてよかったなあと思う。




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by tenki00 | 2010-09-26 01:17 | haiku

ちんぎん

『シリーズ自句自解ベスト100・小川軽舟』(ふらんす堂・2010年9月)。右ページに一句、左ページにその解説という構成は一定(前に刊行された池田澄子も同様)。

帯の背にある「必読入門書」という文言に「これ、どういうことだろう」と思いつつ、ぱらぱらめくる。こういう本は、最初の数ページを読んだら、あとは順不同に眺めるのがいい(と思うから、そうしている)。

めくっていると、興味深い記述があった。

  ちんぎんといふ死語ぶらんこに坐る  小川軽舟

この句、第二句集『手帖』に入っていて、好きな句なのですが、解説に、「賃金」と漢字で投句したものを、藤田湘子が「ちんぎん」とひらかなに直したとある。

添削というか師の教えの、まさに醍醐味ですね。
賃金という言葉そのものではなく「ちんぎん」という響きの哀感が私たちの身の回りから遠ざかったのだ、と教えられた気がする。(小川軽舟)

新書サイズは片手に収まり、持ち運びにも手軽。かばんに入れて、またぱらぱらめくりましょ、っと。

文庫サイズ・新書サイズの句集ってステキだと思うのですが、ほとんどがは四六判ですね。流通に乗らないんだから、サイズを揃える必要はあまりないのですが。


【追記】
あとがきにあたる「教えられること」では、先行世代への敬意、同世代への友情、後継世代への配慮が、手際よく、嫌味なく、まとめられ、著者・小川軽舟の資質・人柄がしのばれる。




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by tenki00 | 2010-09-18 10:00 | haiku

Cake: Sheep Go To Heaven



ま、楽しくやりましょう、という感じ。
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by tenki00 | 2010-09-16 22:00 | pastime

合同句集『きざし』を読む(2)

句集『きざし』は「炎環新鋭叢書シリーズ5」とある。入集は、新井みゆき、石井浩美、近恵、斎藤雅子、宮本佳世乃の5氏。1氏80句を収める。

今回は、宮本佳世乃さんの「晴れわたる」。

  弁当の本質は肉運動会  宮本佳世乃

肉というもの、やはり存在感があるのだろうか。〈実(じつ)のあるカツサンドなり冬の雲・小川軽舟〉という句もあった。

けれども肉ばかりでは美味しくない。カツサンドのカツもパンあっての美味しさ。それと同じでご飯も欲しくなる。

  万緑やご飯の後のまたご飯  同

このあたりは、句集名のとおり、晴れわたっている感じですが、半面、ちょっとした疲労や翳り、鬱屈の伝わる句もあって、こちらがむしろおもしろかった。

  夕焼けを壊さぬやうに脱ぎにけり  同

  くつ下を脱ぎくつ下の跡立冬  同

この2句は、自分の家に帰ってきたときの安堵感のようなものが微妙に伝わる。

ほかに、こんな句も。

  夏の夜の川の音するピアノかな  同

  ともだちの流れてこないプールかな  同

  宴会の果てて鯨を思ひけり  同

  しまうまの縞のつづきのぼたん雪  同



宮本佳世乃さんは、今週の「週刊俳句」第177号に、「色鳥」10句がある。
http://weekly-haiku.blogspot.com/2010/09/blog-post_12.html

颱風裡波のかたちの紙粘土  宮本佳世乃

色鳥とごちやまぜにある水しぶき  同




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by tenki00 | 2010-09-15 21:30 | haiku

聞き比べ:I Can Hear Music

ポップ・ミュージックを聞く楽しさ・喜び、そのテーマソングのような曲が「I Can Hear Music」。いわば、「曲」の曲というべき曲。

(これ、前に一度貼った気がするが、メモ替わりなので、繰り返し貼るのも良し)

with Kathy Troccoli http://youtu.be/ZdPkz5xHgog

オリジナルのビーチボーイズとロニー・スペクター、基本のアレンジは変わらない。オマケは、若き日のロニー・スペクター唄うところの「I Can Hear Music」。

The Beach Boys


Ronnie Spector


Ronettes

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by tenki00 | 2010-09-15 01:30 | pastime

追悼・谷啓

三鷹だったのですね。

ウラハイでの六番町さんの書き込み

なるほど、クレージーキャッツ世代か。

そうですね。「そのうちなんとかなるだろう」によって、私たちは救われる。その前の歌詞が「「銭のないやつぁ、俺んとこへ来い。俺もないけど心配すんな。見ろよ、青い空、白い雲」。先般、どこかで話題にしたが、つくづく、すばらしい。

参考≫各国語・各方言ヴァージョン


ハナ肇、植木等、安田伸、石橋エータローが逝き、そして谷啓が逝った。犬塚弘と桜井センリのおふたりだけになっちゃったのですね。

  谷啓のかたちに山の笑ひをり  tenki(2005年頃)

当季じゃないけど、メモリアルとして。




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by tenki00 | 2010-09-13 11:24 | pastime