ポエティーク(poetique, poetic)=詩的
ポエミー=詩っぽい
poetic が「詩的」であるなら、ポエミーは「詩っぽい」であろうか。
(
上田信治「生理的にこれと決まった」in 週刊俳句第76号)
この理解を私も共有している。
【原典】 「ポエミーとハイミー」中村安伸
http://hw02.blogspot.com/2008/07/blog-post_25.html
ハイクティーク(haikutique, haikutic ※こんな語はないが)=俳句的
ハイミー=俳句っぽい
ポエミーとかハイミーとか、とりまわしのいい語なので、積極的に使う気でいるのだが、ひとつ、表明しておきたいことがある。私は、「詩的」と「詩っぽい」の対照に(併せて「俳句的」と「俳句っぽい」の対照に、価値の序列を持ち込まない。
世間では「っぽさ」「っぽい」を貶める風潮があるが、ポエミーにしても、ハイミーにしても、価値の多寡に着目して使用するわけではない。
それは、つまり、もとより「詩的」ということに価値があるわけではなく、「俳句的」なものそのものにも価値を置くわけではないから、当然だ。
「詩的」と真顔で語ること、「俳句」を真顔を語ることの間抜けさも、きっと、ないわけではない。詩っぽい、俳句っぽい、くらいのほうが、よほどオツだったりもする。
「ホンモノ」の政治性・俗物性、「ニセモノ」のキュートさ・洒脱さ。そう展開してもいいだろう。
それよりもなによりも、こうした概念用語に、迂闊に価値を持ち込むことの野蛮さについて意識的であるという意味で…。
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ウォーレンオーツくしゃみする京成の踏切 近藤十四郎
ポエミーかつハイミー。絶品ざんす。