俳句漫遊記134 換喩

ジェームズ・フレイザー『金枝篇』の中に、狩猟の成功を願って獣の足跡を槍で突く行為のことが書かれている(ように憶えている)。それを「換喩(メトニミー)」的な儀礼行為として整理していた(ような気がする。なにしろ朧のような記憶なのだ。人間、歳はとりたくない)。

足跡→狩猟の目標たる獣 髪の毛→恋愛の対象たる女性

直喩(シミリー)と隠喩(メタファー)以外にも、いろんな「喩」があるんだなあ、と、今よりずっと若く洟を垂らしていた当時、思ったものです。


  夕立はナウマン象の一部分  月野ぽぽな

ナウマン象の構成要素のひとつが夕立、ということじゃあなくて、やはり「喩」なのだと思います。夕立の質感、あらわれ、色かたち、動き、そんなもののむこうに、私たちはナウマン象を「予知」するのです。

掲句は『豆の木第12号』(2008年4月)より。
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by tenki00 | 2008-05-10 18:26 | haiku-manyuuki
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