俳句漫遊記123 また別の空

かはほりのうねうね使ふ夜空かな  岩淵喜代子

岩淵喜代子第4句集『嘘のやう影のやう』(東京四季出版2008年2月)より


飛ぶものはいろいろあるが、蝙蝠は、独特の存在だ。壁や木の枝ににぺたっととまっていたかと思うと(細かく震えていたり、揺れていたりするんです)、中空へ飛んでいく。羽ばたき方は、鳥とはあきらかに違う。空もまた、つまり蝙蝠の飛ぶ空もまた、特別なものとなる。夕暮にしても、夜にしても、それまで知っている空とは、どこか違うのだ。


ほか何句か。

顔洗ふ水に目覚めて卒業子

豪華船遅日の風に運ばるる

月明の色をさがせばかたつむり

雫する水着絞れば小鳥ほど



軽妙で、それでいてきりっとしてして、みずみずしい肌理。そんな句集。
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by tenki00 | 2008-02-20 23:38 | haiku-manyuuki
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