消しゴム

商売柄、消しゴムをよく使う。

ふだんあまり消しゴムを使わない人という人が多いかもしれない。事務はPC化されているし、筆記具はサインペンやボールペンが主流だろう。なんであっしが消しゴムをよく使うのか、詳しく説明するとややこしいので、入稿や校正戻しなどの作業手順に使うのだ、と端折っておく。

で、消しゴム。消し「ゴム」とは言っても今はプラスチック製がほとんど。ところが突然、あの、ゴム製の消しゴムが欲しくなった。消しゴムを切らしたわけではなくて、まだ何個か転がっているが、あの、ゴムの消しゴムが欲しくなったのだ。

いまどきのツルツルしたプラスチック製消しゴムではなく、あの、ぼそぼそした肌理の。

欧州文具のインターネット販売にもその手は見つかった。スペイン製かあ。ちょっと心ひかれるが、消しゴム1個だけ注文するわけにはいかない。昼ご飯のあと、くにたち金文堂に寄る。

あった。

1箇買って、仕事場に戻る。

ゴムを包んだ紙に、

田口ゴム工業株式会社、鉛筆用ラバー字消し No.50-L 天然ゴム使用(非塩ビ系)

とある。

なるほどー。塩ビ、ね。最近のは。そうそう、「非塩ビ系」が欲しかったのだ。

ちょっと調べてみる。

消しゴム-ミニ歴史
鉛筆書きをパン切れで消していたが、1770年に英国の化学者プリー・ストレーが、カウチュクと呼ばれていたゴムが鉛筆の字消しに効果があることを発見、インディア・ラバーと名づけ、使い出されました。2年後にフランスに紹介され、広まりました。
国内に消しゴムが入ってきたのは、鉛筆と同じ明治初期。義務教育実施とともに需要は急速に拡大し、輸入が盛んに続きました。大正初期には、植物油を主原料とした代用品・セッケンゴムを使った消しゴムも登場しました。
国内で製造が始まったのは大正3年で、現田口ゴム工業の田口字消し製造所が設立され。続いて、現シードゴム工業の三木ゴム、現ヒノデワシ工業の白髪ゴムが創業しています。
プラスチック字消しは、昭和29年にシードゴム工業が、塩ビ樹脂の消字効果を上げる技術開発に成功、特許を取得し30年代に製造販売が開始されました。

http://www.samahon.co.jp/v-z-html/yaku2.html より

田口ゴム工業は凄い会社だった。田口字消し製造所。なにしろ大正3年、ここで国内生産が始まったのだ。

こんなん↓も見つかった。
http://www.retro-kanban.com/bunbogu/taguchi.jpg

私が買った「字消し」にも、HINODE MUKAIDORI の文字がある。そういえば、日ノ出向鳥のマークの入った平べったく四角い消しゴムの姿が、事実か虚構か、脳ミソの隅っこに引っかかっているような気もする。

「鉛筆用ラバー字消し No.50-L」の皮を剥いて、さっそく使う。

むにむに、ゴムがしなって、ほろほろ、消し滓が紙の上に散る。嗚呼! 「塩ビ系」とはまったく違う感触!

で、素材とは別に、ひとつ、あらためてわかったこと。消しゴムは、ちょっと分厚めのほうが使いやすい。厚さ9ミリから11ミリのものが多いが、日ノ出向鳥(2006)は13ミリ。ベストな厚さだ。
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by tenki00 | 2006-06-24 23:33 | pastime
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