俳句漫遊記81 戦争

変な酒飲んで県道から墜ちぬ  渡邊白泉

妙にかなしい。

だいぶ前になるが、ユースケさんから渡邊白泉に関する資料を送ってもらった。すでに終わった催し、早稲田大学俳句研究部の「前衛俳句」研究で使った資料。100句が選んであり(ユースケ選だと思う)、そこからの1句。

白泉は「戦争が廊下の奥に立つてゐた」が有名。「なーんかわかる感じ」という軽い実感が抱ける。だから有名句にもなったのだろう。くだんの100句にも戦争の句は多い。戦争の句の塊のあとに県道から墜ちちゃった句を読むと、妙にかなしい。わかりやすすぎるかなしさだけれど、それだから悪いというわけではない。

句は1句、独立して読まれるのが基本だが、「戦争の句の塊のあと」という読者の「たまたま」があっても、まあ、よろしいでしょう。

もう1句。

風船をレンズで追へばうらがなし  白泉

こっちもすごくわかりやすくかなしい。
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by tenki00 | 2006-06-21 09:02 | haiku-manyuuki
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