オリベッティ

d0022722_14251181.jpg若い頃、何を思ったかタイプライターを買った。欧米語をすらすら読み書きできるわけでもない。特別の興味があるわけでもない。けれども、ワケがわからないまま手に入れたくなるモノがある。

こんなことを思い出したのは、東人さんのブログで「オリベッティよ、永遠なれ」という記事を読んだからだ。

買ってはみたものの、正式のタイピングを習うわけでもない。部屋の飾りと化し、何度目かの引っ越しのとき、古道具屋の友人が持っていった。

オリベッティの名を次に聞いたのは、ノートパソコンがらみだった。まだウィンドウズOS以前(DOS)のことで、オリベッティのPCを、友人は「白痴美人」と表現した。顔がきれいでも頭は空っぽ。デザインは抜群だが、性能がダメということで、「顔が良ければ中身はどうでもいい」と思えるほどの器量はなく、そのときは結局、中古のSOTECを買った。

オリベッティに限らず、欧米メーカーの製品デザインには魅力的なものが多い。日本製とは格段の違いだ。イタリアのATM(現金自動預払機)はオリベッティ製だから、色もきれい、デザインもきれい。ウソだかホントだか、そんな話を聞いた。イタリアに行ったことなどなく、確かめようがないが、日本のATMの気の滅入るような「デザイン性のなさ」を思った。インダストリアルデザインの貧しい国に暮らしているという実感は、昔も今も変わらない。

オリベッティのコンピュータ、といっても、私たちは馴染みがないが、ボウリング場のコンピュータでは一定のシェアがあったらしい。これは、十数年前、日本オリベッティ(当時の社名。すでにこの名が消滅してしまったことは東人さんの先の記事にあるとおり)に勤める知人から聞いた話。

IT企業として生き残ることのできなかったオリベッティだが、ちょっと古めかしい製品は、まだ買うことができるようだ。http://www.noax.co.jp/products/index.html
私が昔に買ったタイプライター「レッテラ32」も復刻版が販売されている。

追記:ブログ「東人雑記」は、2006年03月12日「初めてのプログラミング」に始まる一連の企業モノを、このところ興奮して読んでいる。きわめて興味深く刺激的な内容。くわえて最新記事にある『ナマコの眼』(鶴見良行)は思い出深く、また大好きな本。つくづく次の記事が楽しみなブログです。
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by tenki00 | 2006-03-31 19:24 | pastime
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