温泉と「ステージ101」

温泉に行ったのは、義母の喜寿の祝いなのだった。

お祝いなので、充分なご馳走にさらに鯛のお造りと金目の煮付けをつけてもらった。後半にさしかかり(野球で言えば7回あたり)、白魚の踊りが出た。碗の蓋を開けると、元気にちょろちょろ泳いでいる。yuki氏は、絶対ヤダ!と言うので、食べないのかと思っていたら、ごくっと飲み込んでいる。かと思ったら、変な表情になって、ぶはっと碗に戻した。

こらー! 戻すんなら食べるなー!…と、義妹と私とが同時に叫ぶと、ごくっと、こんどはほんとに飲み込んだ。戻したのを、また飲むか? わけわからんやっちゃなあ。

温泉につかってご馳走をいただいて温泉につかって。極楽極楽。早めに就寝。ところが、夜中になってyuki氏がむくっと起き上がり、テレビをつける。NHKのアーカイヴとかいう番組を観るのだと言う。かなり酔っぱらって寝入ったはずなのに、時間が来たら、きっちり目を覚ます。わけわからんやっちゃなあ。

昔の番組を放映する番組で、「ステージ101」を観るのだという。そういえば、そんな番組があった。私たちが若者だった頃の「若者番組」だ。大勢の若者が歌い踊る。その「大勢」のことを「ヤング」と言う(なんという凄いネーミングだ!)。

観ているうちに、「なーんか、これ(この人たち)を観たことがある」と、おぼろげに記憶が蘇り、それと同時に、この「ヤング」たちの物凄さ加減に夢中になり、ふたりとも身じろぎもせずに見入り、ぎゃあぎゃあ受けまくる。

三十年前の「ヤング」は、こんなにヘンだったんだなあ。服がヘン、髪型がヘン、化粧がヘン、顔がヘン、乗りがヘン。NHK特有の「ヘン」を差し引いても、この時代の「ヤング」は今から見ると、とってもヘンで、なおかつ、そこに横溢するヘンさの質はちょっと説明しにくい。そして、まさしくこの時代に、yuki氏も私も「ヤング」(というか子ども)だったわけで、このヘンさは他人事ではない。私は、髪が肩まであったりしたし…(ぷっ!)。

これに比べたら、今の若い人たちは全員かわいいし、洗練もされているような気がする。しかし、まあ、30年経って彼らが30年前の自分たちを見たら、私たちと同じ感慨を味わうのかもしれないなどとも思う。

つまり、なんだな。掘り起こしたりせずに、埋めたままにしておくべき過去というものがあるのだな。

そんなこんなで、この番組を見てから現在まで、yuki氏と私のあいだでは「ステージ101」がちょっとしたブームになってしまい、帰宅するなり、ネット検索したりして、いろいろとリサーチしたのだった

喜寿の祝いで出かけた温泉旅行が、こんな意外な展開を見せるとは! 世の中わからない。世の中おもしろい。
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by tenki00 | 2006-03-28 00:21 | pastime
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