ナショナルチームとクラブチーム

WBC(ワールドベースボールクラシック)がなんだか妙な感じになっている。当初から、あまり興味がなかったが、その理由が今頃になって、あらためてはっきりしてきた。「国別」ということに、面白さが見出せないことは初めからのことなのだが、それに加えて、「民族」の問題を引きずることになるのでは?ということなのだ。

プロ野球は(米国でも日本でも韓国でも)、チーム(企業がもつチーム)でやっているのがいい。うまく説明できないけれど、国とかと言い出すと、ややこしいのだ。素晴らしいスポーツ選手を見るとき、国とか民族とかというボーダーを忘れさせてくれるのがいい。ここで、いきなりサッカーの話になるが、アンリ(いま私が見ていて最もわくわくする選手。ロナウジーニョはその次)を見るとき、英国プレミアリーグのアーセナルという、スターティングメンバーに英国人がひとりもいないようなチームのフォワードとして見ている。アンリを、フランス人として、あるいは黒人(混じってるっぽい。まあ、肌が黒い程度の意味)として見ているわけではない。

野球も同じようなところがある。ところが、ナショナルチームとなったとたんに国とか民族が出てくる。

アメリカ大陸では、固有の物語があるのだろう。ローカル(カリブ諸国)から大リーグへ出稼ぎに行き、大成功を収めたプレーヤーが、プロパーのアメリカチームと戦うという物語。それにアジアやヨーロッパがつきあうことはない。また、野球の世界一を決めたいなら、ホワイトソックスやらロッテやらで「チャンピオンズリーグ」なり「チャンピオンズトーナメント」をやればいい。

それに、ちょっと話は逸れるけど、「勝つこと」にしか価値を見出せない心性は貧しい。その貧しさのなかに長くとっつかまったままの「アメリカ」につきあうことはない。

サッカーの話をしたので、ついでに言うと、先週末は、チャンピオンズリーグのトーナメント2試合を深夜のテレビで見て、たいへん面白かった。アーセナル対レアルマドリード、バルセロナ対チェルシー。国別(ワールドカップ)よりも、こっちのほうが面白いくらいなのだ。

ナショナルチームを直接ナショナリズムに結びつける気はないが、「日の丸のため」なんて、簡単にいえばシラけるのだ。WBCなど早く終って、日本選手はケガしないように帰国してほしい。早く、ベースボールではなく野球が見たい。
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by tenki00 | 2006-03-14 12:24 | pastime
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