未発表句と既発表句の基準

偶然、興味深い記述にぶつかった。俳句スクエアというサイトの「俳句情報交換ボード」、馬魚さんという人の「既発表句と未発表句の基準について」の記述。よく俳句コンテストなどの応募要項に「未発表句に限る」とある、あれだ。まとめると、以下のようになる(引用)。

①新聞・俳句雑誌等への投稿、掲載   …既発表
②インターネット俳句への投稿、掲載   …既発表
③(ただし管理者からパスワードを受けて会員間しか公表されていない物) …未発表
④結社への投稿、掲載         …未発表


これを読んで、私がなんとなく考えていた基準とあまりに大きく違うので、びっくりした。

①については、まあそうだろう。問題は②③④。

インターネットの掲示板その他への投句で、オープンなら既発表(②)、クローズドなら未発表(③)というのは、かなり奇異な感じだ。俳句を書き込む(オープンな)掲示板は数多くある。そこへの投句が「既発表句」? この手のものはメモ(覚え書き)か「24時間営業の句会」みたいに捉えていたので、すこし驚き。ところが、クローズドだと未発表? ふうむ。

私の近くの具体例でいえば、いろんなとこのしりとり俳句、昔から寄せてもらっている恒信風句会や、いま盛り上がっている最中の「題詠100句」への投句は「既発表」、メール交換で進行する「オクンチ」への投句は「未発表」ということになる。なんか、ヘン。

インターネット上の俳句については、まだ共通認識が築かれていないのだろうから、曖昧になるのはわかる。インターネットを知らない人は、世界中(!)の人が掲示板を覗いているとでも思っているのかもしれない。実際には、ほとんどの俳句サイトのユニークユーザー数は2桁か3桁まで。微々たる閲覧数で、形式としてはオープンだが、実質はごくごく限られた露出だ。

それよりも④である。「結社への投稿、掲載」が「未発表句」?

もしそうだとしたら、結社誌への「掲載」って何なのだろう? 発表ではないということを、むりやり解すれば、結社誌は、数百人か数千人かで「冊子のかたちをした私信」を交わし合っているということか? ともかく結社誌に載った句が「未発表句」という基準には、ほんと、びっくりした。思っていたのとまるっきり違う。

この記事を書かれた馬魚さんは、「各所へ確認」されたというから、確度は高いと見てよい。また、おっしゃっているように、「読者が不特定多数」かどうかが「既」と「未」の分かれ目になっているようだ(しかし、これってはっきり二分できるか?)。

まあ、はっきりしたことが知りたければ、「未発表句に限る」という記載のあるものに応募する場合、自分で確かめればよいわけだから、ここで「既発表」と「未発表」の区分について論じる必要はない。ま、びっくりしちゃった、という話。

で、実際のところ、自分の場合を考えてみると、場を使い分けて、「未」と「既」を区別するのだと思う。例えば、「題詠100句」に出した句は、麦の収穫祭には出すが、豆の木賞には出さない。これは麦の審査員さんたちは、このサイトを見ているはずがないが、豆の木のメンバーの何人かは、「題詠100句」をいっしょに走っている、という、ごくごく現実的に「目に触れていないかどうか」を基準にしているに過ぎない。これが、俳句世界の常識とどれくらい同じか/違うかは、自分ではわからない。

どうなんでしょ? みなさまがたの場合。
[PR]
by tenki00 | 2006-03-14 18:33 | haiku
<< 嘘 ナショナルチームとクラブチーム >>