a day in the life

あめをの一日
インターネットの掲示板に吟行句会のお知らせがあって「誰でも参加できます」と書いてあるし、クルマでそんなに時間もかからない場所だったから、出かける。これって、かなりヘンかもしれない。お会いしたこともない人ばかりのところに、いきなり、だもの。「句会に参加できますか?」と訊いて、「ダメ」って言われたら、どーする? でも、ダメだったら散歩して帰ってくればいい。そのときのためにカメラと予備のフィルムを持った。行ってしまう。掲示板に書いてあった集合時間には間に合いそうにない。朝の用事がいろいろあったからね。しかし、いい天気。道はわりあい混んでいるが、12月だとこんなもんだろう。深大寺に到着して、1日700円の駐車場(良心的だね)に停め、歩く。小さなスケッチブックを持った人たちがたくさんいる。紅葉はこの時期になってもまだまだだが、境内は気持ちがいい。小さなメモを持った人もいる。これが吟行句会の御一行か。でも、「あのー、句会に参加できますか?」と声をかけるのは存外気骨が折れる。恥ずかしい。それに、顔も知らない人に、メモ帳を持っているだけで「俳人ですか?」と声をかけていいものかどうか。やっぱり帰ろうかなと思いながら、ぶらぶら散歩を続けていると、山門の南から、見覚えのある和服のおじさんが歩いてきた。狂流さんだ! え? 狂流さんもこの句会に出てるの? 知らなかった。むこうもこっちに気がついた。「あれ? なんであんたがここにいるのよ?」。不審尋問だ。「あの、句会に出ようかなと……」「ふうん」。ひとことふたこと事情を説明してから、狂流さんといっしょにいた人たちに御挨拶。「12時半にここに集まるんだって。ボクは先に句会場に行くから。じゃあ」と狂流さんが説明してくれる。それからまたひとりぶらぶら。深大寺って言ったら蕎麦でしょ?というわけで蕎麦屋に入るが、実はこのへんの蕎麦屋、どこも旨くはないことを知っている。でもやっぱり、深大寺って言ったら蕎麦でしょ?というわけだ。イベントみたいなもの。蕎麦食って、それからまたぶらぶら。12時半になったので山門に行くと、すでに皆さん、お集まりだ。掲示板で見た「句会のお知らせ」の主に、さっき御挨拶したメンバーの方が、ボクを、句会初参加者として紹介してくださる。「はじめまして。あめをです」と御挨拶。すると龍吉さんは驚いて、すぐさま笑顔を返してくださる。「よく来てくれた」みたいな感じ。ああ、よかったと、ほっとする。インターネットの掲示板で何度かお邪魔しただけで、いきなり「まぜてください」というのもヘンだよなあと思っていたが、まぜてもらえた。温かく受け入れてもらえた。投句して、選句して、いろいろ感想とかがあって、句会が終わる。なるほど。句会は楽しい。俳人はみな、いい人なんだねえ。てんきが、シノギで死にそうになりながらも句会に出かけていく理由がわかったような気がする。「俳句=句会=句座」とどこかに書いていたが、なるほどね。4時過ぎに皆さんとお別れして、駐車場に戻る途中、遠く薔薇園の冬薔薇がぽつぽつ咲いているのが見える。この、夕暮れに見た冬薔薇がなんとも良くて、この景色が今日一番かも、などと思いつつ、人がもうまばらの植物園を歩く。これって、なんか俳句っぽい。あ、句会の途中で、てんきとの関係を聞かれたから「不肖の兄」と答えといた。あと、よろしく!

てんきの一日
ふうん。あめを、吟行句会デビューか。そうそう、俳句は、ぐだぐだ言うより、句会に出て、句を作り、句を読む。それが一番なんだな。こっちはどうだったかって? ううん。すごくいい一日だった。それを話すから、BGMは、ちょっと軽薄に Swing Out Sister とか、どお? じゃ、話す。
6時、くにたち駅前の西友地下のイタリア料理店へ。むかしのバイト君たち、若いもんが集まる。裁判所事務官の試験に合格して配属も決まり、そこでの仕事も2カ月過ぎたI君の門出を祝う会である。昼間にIT系広告代理店勤務のT君から携帯に電話。泣きそうな声で「年内、土日も含め休み、ありませ~ん。残念ですけど、皆さんによろしく~」。5時過ぎになって、別の編集プロダクション勤務のN君から電話。「急な仕事ですー。遅くなっても合流できそうにありませ~ん」。おお!泊まりかな? 素敵な週末だなあ。出席予定者のうち2名欠席。出席は主役のI君のほか、強力婦人誌有する出版社勤務のNさん、大手広告代理店勤務のK君、フリー編集者Aさん、それにyuki氏、それに私。改めて思うが、うちはバイト君・バイトさん、若いもんが優秀で、倍率何百倍かの難関就職先を次々に獲得する。凡庸で非力無能な雇用者(私)だけがここに残り、みな、前途洋々の広い世界に旅立っていく。これは悲哀といえば悲哀だが、実はたいへん嬉しいことで、つまらない私のシノギに少しの間付き合ってくれたことに絶大なる感謝の気持ちでいっぱいなのだ。集まった若いもんは、若いもんと言うだけに、26歳から31歳と、実際に若い。ふだん私はシノギ関係では年代に大きな開きのない人たちと、俳句関係では大先輩とお付き合いさせていただくことが多いので、目の前に若い人間が並ぶのは新鮮だ。いろいろ楽しい情報やネタも手に入れた。裁判所の実務なんて、なかなか知る機会がない。中で働いている人の話は面白い。ほかにも話題がいっぱいだが、書ききれない。美味しいところを選りすぐって、明日の句会の話のネタにでもしよう。同窓会みたいな集まりでもあるから、懐かしい話も出る。山本★人は、若いもんたちのアイドルでもあり、当時、★人と仕事をしたときの様子を懐かしく話してくれ、私は、★人と若いもんたちの絶妙の取り合わせ(俳句で言えば二物衝撃)を頭に描き、格別の興趣を味わった。そして、お開き。また、機会を見つけて会いましょう。今度は、土日なしの多忙で泣いていたT君や、いきなり仕事の入って残念がっていたN君も込みで。私もまだ適当にがんばらねばならないが、若いもんは、それ以上にがんばらねばいけない。がんばれ! 何を?って、なにもかもである。可愛くて素直で優秀な若いもんは、幸せにならなくてはならない。だから、がんばれ!なのだ。


あめを:あのさー。
てんき:え?
あめを:このエントリーのタイトル、ジョン・レノン忌の流れ?
てんき:そ。
あめを:ふうん。
てんき:それはそうと、俳句漫才。そろそろネタを考えんとなあ。
あめを:年末だし、特番っぽいのがいいぞ。
てんき:なるほど。考えとく。
あめを:じゃな、また。
てんき:え? オチは?
あめを:オチ? ううん、ないな。じゃ。
[PR]
by tenki00 | 2005-12-11 02:25 | pastime
<< きょうの浮御堂くにたち句会 「大好きなアメリカ」との戦争 >>