韓国

友人の人類学者夫婦が子ども2人と韓国に出かけた。ホテルをインターネットで調べてツインを1室予約、子どもはまだ小さいし家族4人で泊まるにも充分な広さに見えた。ところが、部屋に入ってみると、狭い。フロントに文句を言った。インターネットで見たのと違う。「違う部屋ではないのか?」 フロント係曰く「いえ、同じ部屋です。鏡のせいで写真だと広く見えるのです」

わはははは。つまり思っていた広さの半分だったわけだ。納得いかない友人は、引き下がらず、部屋を換えてくれるよう文句を言ったが、ダメだという。「じゃあ、ソファーはどこ? 写真にはソファーがあったが、部屋にはない!」 するとフロント係「ああ、あれですか。撮影のときだけ入れたんです」

わははは。やるなあ、韓国人。

ところで、韓国はこんなホテルマンばかりではないことを、韓国の名誉のために書いておこう。

私が韓国にかみさんと義妹と3人で遊びにでかけたとき、ホテルの部屋に財布を忘れた。ひどいものを忘れるものだが、ふだん使ったことのない金庫なんかを使ったのがいけなかった。薄い抽斗にひっかかっていたらしい。帰国してから電話すると、「あった」という。だが、それをどうするかである。現金が入っているので郵便などは手続きが面倒だと言う。かまわず送ってくれていいと告げたが、「そうもいかない。スタッフが持っていきます」と言う。ええ? ここまで? はい。ちょうど出張がありますからと、上手な日本語を話す男性が言う。そうですか。まあ、そうしていただけたら、こちらもありがたい。

はたして東京の某所で会った青年は、物腰柔らかく、初対面のひとことふたことの挨拶にも知的な雰囲気が漂う。財布を手渡され、「どうもどうも」。すると、その青年、「時間があればでよろしいのですが、当ホテルのサービスについて感想など聞かせていただけませんか」と言う。出張とはいえ(ほんとに出張だったのかなあ?)、わざわざソウルから東京まで来てくれたのだ。もちろん付き合います。喫茶店で小一時間、いろいろと世間話などをして別れた。

ところで、そのソウル観光旅行のとき、私はどうも忘却病にかかっていたらしく、もうひとつ忘れ物をした。成田空港に帰ってきて、駐車場に停めていたクルマを空港玄関に付け、いざ家路。自宅に帰って、荷物を降ろしていて、スーツケースが1つ足りないことに気づいた。あれれ? どこに忘れた? 成田空港に電話すると、正面玄関に置きざりにされていたという。着払い宅配便で送ってもらって事なきを得たが、私たちのクルマが走り去ったあと、スーツケースが1個、ぽつねんと取り残され、立ちつくしていたわけで、その俳味ある光景を想像して、私たちはしこたま笑った。ひどい持ち主をもってしまった可哀想なスーツケース。

これはしかし忘却病ではない。バカである。というか、バカに忘れるのだ。ついでに書いてしまえば、鍵を掛け忘れることはしょっちゅうで、むかし自宅を出るとき、鍵だけでなく、ドアを閉め忘れた。朝から昼を通り越して夕方になっても開きっぱなしになっているドア。近所の人たちが心配になって、おそるおそる中を覗く。声をかけても返事はない。不吉な想像もしていただいたらしい。そこにかみさんが帰ってきて、「ああ、閉め忘れだ。あのバカが!」と大笑いしたという。

忘却病とバカは同じかもしれないし、微妙に違うかもしれないが、ともかく、まだ大過なく暮らせているから、まあ、いいや。
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by tenki00 | 2005-04-11 00:32 | pastime
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