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キミ、麦の会に向いてないんじゃないの?

あめを:おかえり!
てんき:わっ、わっ、わっ、なんで迎えるー?
ゆき:おかえり!
てんき:た、た、ただいま。な、なんで…。
あめを:細かいことは気にするな。
ゆき:ねえ。変な夢を見たよ。帰ってきたら、つるつるの禿なの。
てんき:ボクが?
ゆき:うん。麦の全国大会って、禿ちゃうくらい気を遣うんだあ!ってびっくりした。
あめを:夢でよかった。
ゆき:髪、あるね。よかったよかった。夢でよかった。
てんき:それはまあ、よかったなあ。なんだか、わからんけど。それより、おなか空いてるんだけど。
ゆき:じゃあ、何か作るね。
てんき:ありがとう!
あめを:どうだった? 麦の会の全国大会。
てんき:うん、まあ、おもしろかったけど。
あめを:宙虫さん、元気だったか?
てんき:ああ。大分からはるばる参加の宙虫さんに会えたのがよかったなあ。いろいろな話ができた。
あめを:田沼さんの句集の評判は?
てんき:質問が矢継ぎ早だなあ。皆さん(一部地域を除く)、喜んでくれた。特に婆さんたち、もといベテラン女流俳人たちに、「よくぞ作ってくれた」という感じが強かった。実際には、ボクは「言い出しっぺ」というだけなんだが。
あめを:よくぞ言い出してくれた、ということだろう。前会長の句集を、皆の寄付で作るというのは、思いつきそうで思いつかないものなのか。
てんき:あるいは、思いついても言い出せない。いろんな遠慮が働く。
あめを:反発を考えて、ということか。
てんき:実際、いろんなことを言われたからな。
あめを:ふうん。世の中、ややこしいな。
てんき:「麦で捨てるもののない私だからこそ、できたことです」と、ベテラン女流俳人の皆さんに答えておいた。
あめを:ケツまくることにかけてだけは一流だからなあ、キミは。
てんき:そう。幹事会に諮って、まだ、うだうだ言い続けるようだったら、こっちで勝手にやるつもりだった。「おまえら、もういいよ。勝手に朽ち果ててなさい」
あめを:って言うわけか?
てんき:いいや。口に出すわけはない。心で思って、口では状況を弥縫しながら、別の道を開拓する。
あめを:キミは、地位も立場もないから、強いわな。最後は、やめりゃあいいんだから。
てんき:そうそう。でも、幸いなことに、至極穏便に事が運んだ。広い支持(一部地域を除く)も得られ、本ができあがった。みなさんのおかげで、1冊、いい本が出来上がったということだ。
あめを:めでたしめでたし。
てんき:まあ、そういうこと。
あめを:全国大会も終わったし、ほんとの一段落だな。
てんき:うん、一段落。
あめを:潮時か。
てんき:潮時? 麦をやめさせたいわけ?
あめを:おもしろいか、結社って?
てんき:おもしろくもあるし、つまらなくもある。でも、どこにいても同じだろう、それは。
あめを:俳誌「麦」を読ませてもらったけど、キミは、麦に向いてないように思うけどなあ。違和感はない?
てんき:ある。
あめを:そうだろ?
てんき:でも、それもまた、どこにいても同じでしょう。ミスフィットは、いつもどこにいても、ある。全面的にフィットしているというほうがむしろヘンだし。気持ち悪いし。
あめを:まあ、それはそうだな。ある集団の中で「異物」であり続けるほうが面白い。難しいことではあるがな。
てんき:思い出したが、昨日、ベテランの人に妙なことを言われた。
あめを:なんて?
てんき:「てんきさんの句は、好きな人は好きだけど、嫌いな人は嫌いだろう」
あめを:当たり前だ。
てんき:うん。でも、わざわざそんなことを告げるというのは、どういうことなんだろうなあと思ったわけ。
あめを:「オレは嫌いだ」ということじゃないの?
てんき:うふふ。そういうことか。
あめを:しかし、好きとか嫌いとかという反応が存在するということは嬉しいことかもしれない。何か少しでも伝わっているということだからな。好きも嫌いもなく存在感皆無、というよりも有り難い話だ。
てんき:なるほど。それと、こうも言われた。「句を麦に合わせるかどうかという問題もあるけれど……」。そのあとはむにゃむにゃでわからなかったが、結社に合わせるということ自体、考えたこともなかったから、ちょっとびっくりした。なんで、合わせにゃならんの?と。
あめを:そんな器用なことはできんだろう。そんな余裕もなかろうし。
てんき:そうなんだ。自分で面白がれる句をどう作るか、そのことだけでめいっぱいなのに、それを何かにアジャストしたりというのは、よくわからない。
あめを:手習い的に巧くなるという資質を欠いているわけだよ、キミは。その意味でも、結社は向いてないと思うから、潮時と言ったわけ。
てんき:なるほどな。まあ、やめたくなったらやめる。麦の会に限らず、ね。俳句も、続くかどうかわからんし。
あめを:そうは言いながら、ずるずる続けるパターンが多いみたいだぞ、俳句というのは。
てんき:ずるずるも、またよし。
あめを:さてと、そろそろ食事の用意ができたかな。
ゆき:ところがさあ、めんどくさくなっちゃった。ご飯の用意。
あめを:じゃ、外で食べよう。上海料理の店に行こうぜ。
ゆき:行こう、行こう。
てんき:なんだかわからんが、行こう、行こう。
あめを:行こう、行こう。俳句と麦の会の話は、そこでゆっくり聞こう。
てんき:話、終わってなかったわけ?
あめを:じゃあ、そろそろ、ここらで、例のアレ。
てんき:それって、こっちのセリフじゃなかったっけ?
ゆき:クリッククリックゥ~
てんき:それもボクのセリフだろうが!
by tenki00 | 2005-09-05 21:03 | ameo & tenki
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