キサラギ効果

『豆の木』第16号(2012年4月21日)より。

  雑巾で行こう隅々まで如月  遠藤 治

「如月」は俳句において最も好んで使われる(旧暦)月名の一つだろう。「師走」がその意味、「神無月」がその「ムード」で多用されるのに対し、如月は、その音が愛されているのだと思う。

とりわけ前半の「キ」「サ」の摩擦系の硬い音色(qui ça みたいな)。

乾いた、あるいはあっさりと美しい描写と「きさらぎ」の取り合わせについては、「如月」の音や質感に触れた句評をよく目にする(お約束っぽく)。

この句、雑巾で隅々までキレイになった感が「きさらぎ」とよく照応、さらには「行こう」のユニークな口調を「如月」がきちんと引き締めて、キサラギ効果、大。


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by tenki00 | 2012-05-11 20:00 | haiku-manyuuki
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