質感

夏が近づいてきましたね。今日は暑く、少し蒸します。俳句を取り上げるとき、時季がちょうど合うのがよろしいのでしょうが、そうも言っていられない。届いた句誌に載っている句が、その時季の句とは限らないので。それもまたよし、と。

  はつゆきや紙をさはつたまま眠る  宮本佳世乃

眠りに落ちるとき指に触れている紙、ということなら、本のページなんじゃないかと、想像することは許されていいと思う。それを答え、結論にするわけではないので。

あるいは、この「はつゆき」と眠りを質感として「紙」がつないでいるので、障子に思いが到ったりもする。

この句、そう、質感の句です。「さはる」ことが詠まれているというだけではなくて、一句の中の複数の事物が「質感」でつながる。

質感の豊かな句、質感をきちんと調整した句を、私は愛する傾向があるわけですが。


掲句は『豆の木』第16号(2012年4月21日)より。



『豆の木』の最新号に載っている同人諸氏の句を少しのあいだ取り上げることにします。のんびりと。

この「豆の木」という同人には、一時期、私も所属していたことがあります。先日の週俳5周年のパーティーでは、まだ私が「豆の木」所属であるとお思いの方もおられたわけですが、考えてみれば、ある集まりを「辞めた」というのは公報(!)に載るわけでもなく、声高らかに宣言したとしても周知には及ばない。いたしかたのないところではあります。それよりもまず、私がどこに所属しているかなんて、ほとんどの人にはどうでもいいこことではあります。


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by tenki00 | 2012-05-01 20:00 | haiku-manyuuki
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