観くらべ 第9番 ベトナムvsタイ

予約したDVDをTSUTAYAが2本ずつ郵送で送ってくれるサービス。その2本に勝ち負けを付けるという、ヘンテコリンなシリーズの第9弾。

2本がどんな組み合わせになるかは偶然なのですが、比較の軸ができたりするから、世の中おもしろい、偶然がおもしろい。

今回は、オリエンタリズムの2本です。


グッドモーニング, ベトナム (バリー・レヴィンソン監督/1987年)

右 勝
ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える (トッド・フィリップス監督/2011年)


「グッドモーニング, ベトナム」の舞台は1965年のサイゴン。アメリカ兵士向けのラジオ放送局に人気DJとして赴任してきた主人公(ロビン・ウィリアムズ)の活躍ほかいろいろを描くハート・ウォーミングな戦地もの、って言っていいのだろう。ロビン・ウィリアムズが主役という時点で、上官とぶつかったり(アメリカ的独立独歩の個人)、現地のベトナムの人々と触れ合ったり(偏見のない鷹揚な心)、という、筋書きやテイストは見える。

監督は、「ナチュラル」(1984年)、「レインマン」 (1988年)など名作をモノにした人。近年の「バンディッツ」(2001年)、「トラブル・イン・ハリウッド」(2008年)もわりあい好きましたよ。

いい感じの映画です。手堅いし。


「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」は、このあいだ観た「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」の続篇。

結婚直前の独身パーティーに男友達4名で繰り出すという物語の骨子は前作と同様。今回はフィアンセの実家、タイへ出かける。

前作の踏襲を随所にうまくちりばめているところが愉しい(男というもの、懲りずに繰り返しバカをやるということだ)。


で、この2作。「グッドモーニング, ベトナム」は、どうしても「優等生映画」っぽさが拭えない。「ハングオーバー!!~」は、「(欧米にとっての)異文化」モノにありがちな臭みがない。笑える。

東洋にどう向き合うかという点で、東洋人女性(個人)に惚れるという異文化体験の導入は、2作に共通。前者は、アメリカ=庇護者/侵略者というジレンマに、善良でリベラルな主人公は悩み、結局はネガティブな結末。後者は、異文化のワケのわからなさに、ただただ翻弄され、なんだかんだの末のハッピーエンド。

前者。強国アメリカ、自由を守る国アメリカのジレンマを、こういうかたちで伝えられても、こっちとしては「知らんがな」という部分もあり。

「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」のバカさのほうが、むしろ世界平和に寄与するだろう。

よって、こっちの勝ち。

タイの秀才クン(花嫁の弟)が、乱痴気騒ぎのドサクサで指を1本落としちゃった。彼は将来を嘱望される名外科医のタマゴだからして、それ、困るでしょ? なのに、「なんだかとても愉しかった!」とのたまう。そこのところに、この世の「どうしようもなくダメなんだけど、なんかいいんだよなぁ」な成分が詰まっている気がしたですよ。

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by tenki00 | 2012-03-21 20:00 | pastime
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