映画勝負・第2番 ファティ・アキン

左 勝
ソウル・キッチン (ファティ・アキン監督/2009年)


愛より強く (ファティ・アキン監督/2004年)

クストリッツァの「黒猫・白猫」で出ていたユーゴ出身の女優ブランカ・カティッチ目当てに借りた「太陽に恋して」がエラい良くて、ファティ・アキンというトルコ系ドイツ人監督の映画を2本予約、それが同時にやって来た。

2本観て、ああ、つまり、自分はこの監督が相当好きだということがわかった。左勝としたがどちらもひどく面白かった。

「ソウル・キッチン」はハンブルグの倉庫で食堂(ソウル・キッチン)をやっているギリシャ男が主人公。刑務所から兄貴が仮出所してくるは、恋人が上海に行っちゃうは、ちょっとアタマのおかしいシェフを雇って料理がうまくなり繁昌するは、久しぶりに会った同窓生の不動産屋に店を乗っ取られるはの、すったもんだ。

「愛より強く」は、いまここと別のところに行けるなら、死んでもいいし、結婚だろうがドラッグだろうがなんだってやるという自暴自棄の娘と、愛妻と死別してからは「もうどうでもいい、すべては終わってるんだから」とこれまた人生捨てた中年男が「形式だけ」の結婚生活に。

この娘、「むちゃするやっちゃなあ」としか言いようがない(でも、かわいい)。おまけにかなり身勝手(でも、かわいい)。こんな娘、関わり合うこと自体まちがっている(でも、かわいい)。


どちらの映画も見どころ充分なんですが、愛のドラマは個人的に苦手なぶん、それと軽みの点で、「ソウル・キッチン」の勝ち。


ファティ・アキンの映画は音楽がいいです。音楽ファンも満足させるくらい、音楽がいいです。「ソウル・キッチン」でレコード盤に降りていく針(ズームアップ)がオルトフォンだったりして、もう、泣きます。最高です。

あと、出てくる役者がぜんぶ良いです。特に女優。



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by tenki00 | 2012-01-19 20:00 | pastime
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