映画勝負・第1番 カンフーvsブーツ

【前口上】

レンタルビデオ店はかなり大型のが自転車ですぐのところにあるのですが(さすが郊外)、どうも、あれって探しにくい。棚を見て歩いているうち、何本か見たいものは見つかって、1~2本に絞ろうと思案しているうちに、どれもそれほど見たいというわけでもないなと、気持ちが後ろ向きになる。それがあって、このところ、宅配サービスを利用しています。

観たいビデオをネットで予約。検索やリンクが便利です。向こうからは2本郵送してきます。見終わったら同じ封筒で返送。そうしたら、また、次の2本を送ってくる。延滞のプレシャーがないのも良いです。実際には割高になっているかもしれませんが。

つまり、2本ずつ、レンタルで映画を観ているわけです。観た感想をメモ的に付けておきたい気持ちもありますが、大した感想を書けるわけでもないし(ときどき書いていますが)、なかなか続かない。

そこで、高山れおなさんの「詩客」でのシリーズに体裁を借りて、勝ち負けをつけてみようと思い立ちました。

送ってくる2本に関連はありません。溜めて予約するので、ずいぶん前に予約したものが届き、「なんで、こんな映画を予約したんだろう?」ということも多い。そういう、なんだかユルい感じは、勝ち負けをつけるには、むしろ向いているような気もします。

ま、とにかく、第1回です。




プロジェクトA2/史上最大の標的 (ジャッキー・チェン監督/1987年)

右 勝
キンキーブーツ (ジュリアン・ジャロルド 監督/2005年)


「プロジェクトA2」の前作「プロジェクトA」は当時さかんに宣伝されて、日本でもヒットしたみたいな記憶がある。観たのか観ていないのかの記憶はない(劇場はおろかテレビでもきっと観ていない)。主人公(ジャッキー・チェン)、香港の治安最悪地区の担当警官となり、腐敗警察署を立て直しながら、地元のボスと戦う。独立運動っつう政治的なネタもからみながら、最後はあっさり悪者一味を一網打尽。

ジャッキー・チェン映画って、こんなにつまらなかったっけ? というのが感想。

私の年代だけかもしれないが、ジャッキー・チェンの映画はそこそこ面白いと、うっすら洗脳されているような気がする。レンタルサービスのサイトでの評判は上々(★が4つ)で、みんな、ジャッキー・チェンが好きなんだなあと。映画以外のところ(宣伝で顔を見せるときなど)、感じのいい人だものね。あの笑顔で、映画まで面白いと思わされてしまうのかもしれない。


「キンキーブーツ」は、イギリスの伝統ある靴メーカーの若社長の奮闘記。ガチっとした「一生モノ」の紳士靴はもう流行らない。倒産の危機に瀕しているが、ふとしたきっかけで、ドラァグクイーン(トランスヴェスタイト)用のケバケバ・ブーツに活路を見出す。

職人さんたちが渋い工場シーン、女装者たちが歌って踊るショウのシーンの対比が良い。保守的な職人社会で、ドラァグクイーンという異成分がまずは排斥され、やがて心が通うという王道パターン。実話を元にしているという強みもある。

この「キンキーブーツ」、ぜんぜん知らなかったのですが、かなり好きました。こんな感じのミュージカル処理も好みです。

今回の2本は、組織改革という点では共通。左・腐敗・無気力の警察署、右・時代に遅れた企業。左は、ジャッキー・チェンの「とにかくがんばる」(それはある意味では機械)によって解決。右は、ミスフィット同士(若い社長もまたミスフィット)が心を通わせることで状況を打開。どちらも、映画的ファンタジー(現実はそうは行かない。キンキー~のモデルとなった会社は、結局、工場を閉鎖したそうです)ですが、映画全体として、右のボロ勝ち。

それにしても、イギリス人の偏固な感じは、日本人の私としては、エラい親密感。それとドラァグクイーン演じるキウェテル・イジョフォーは、すごい俳優だということがわかる映画でござんした。

それと、もうひとつついでに、60年代のポップ曲「Kinky Boots」は映画のどこかで使われるのかな?と思いながら観ていましたが、見つからなかったです。


[PR]
by tenki00 | 2012-01-15 20:00 | pastime
<< 「自己」という監獄 象→棒 >>