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210文字

全体のなかに平安な融和を保つわけでもなく、全体を安易に相対化も出来ない位置からさまざまな、俳句の世界においては中心的とはなりがたい言葉/事物をたぐりよせ、主体が手探りで己に世界との継ぎ目に形成していった折衝面の痕跡を、奇怪な城壁のように聳えさせたもの、その営為の孤絶に由来する、読み下した瞬間、岩盤のように読み手に沈黙を強いる、ある絶対性の手応えに感応することこそが、安井浩司を読むという経験の核にあると私は思っていた。

関悦史「安井浩司の新句集「空なる芭蕉」が出た。」in週刊俳句・第179号

こういうのが読めるのは嬉しいなあ、字が読めてよかったなあと思う。




by tenki00 | 2010-09-26 01:17 | haiku
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