イン・ザ・スープ

d0022722_1658636.jpgスティーヴ・ブシェミ主演ということだけで他の情報もなしにTSUTAYAで借りた「イン・ザ・スープ」(アレクサンダー・ロックウェル監督1992年)がおもしろかった。

映画作りを夢見る貧乏青年(ブシェミ)がもう売り払うものもなくなって映画原稿を売りに出す。買い手として現れるのがジョーと名乗る怪しい老人(シーモア・カッセルという役者。この人が抜群に魅力的)。ふたりの同棲のような生活が始まるが、詐欺やヤクの売買で儲けたカネは遊興に周り、映画制作はいっこうに始まらない。

青年の構想する映画がトンデモない代物(20分間の暗転!)という時点で、よくある「映画ラブ」な映画とはちょっと違う。

(映画に捧げる映画ということで「シネマ・パラダイス」を思い浮かべる人は多いかもしれない。ぜんぜん違います。ちなみに「シネマ~」は嫌いな映画。人の好みっていろいろです)。

シロクロ画面に暗転多用となれば、ジム・ジャームッシュですが、これがタチ悪のTVプロデューサー役で出演しているというオマケ付き。観ているこっちが脱臼を起こすようなジャームッシュの暗転と比べ、「イン・ザースープ」の暗転はなんだか暖かい(俳句で言えば「春の闇」です)。

ともかく、ジョーという老悪漢の粋なこと、いいかげんなこと。魅了されっぱなしになります。

で、最後は……もちろん言いませんが、「あ、映画on映画(メタ映画)」というエンディング。

こういう話、好きだなあ、こういう映画、好きだなあ、と。
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by tenki00 | 2010-02-15 22:00 | pastime
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